Wonder Herb
【新品】おかしなパン
【新品】おかしなパン
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | おかしなパン ——菓子パンをめぐる おかしくてためになる対談集 |
| 著者 | 池田浩明(パンライター/「パンラボ」主宰)、山本ゆりこ(菓子・料理研究家) |
| 版元 | 誠文堂新光社 |
| 発売 | 2017年1月13日 |
| 判型・頁 | B6判・224ページ |
| ISBN | 978-4-416-51626-3 |
| 定価 | 本体1,500円+税(税込1,650円) |
あんぱんやクリームパン、メロンパン、アップルパイなど、身近な存在なのにパンの本や雑誌ではあまり脚光を浴びてこなかった『お菓子みたいなパン』について、パンを愛するふたりが語り尽くす対話形式のエッセイ集」。
表紙のマリー・アントワネットが菓子パンを掲げ、吹き出しに「おかしなパンを食べればいいじゃない」とある。元ネタは皆様御存知のとおり。
本人は言っていない。
このセリフに相当する記述の初出はルソー『告白』第六巻で、「ある大公妃」の言葉として書かれています。
ルソーは相手を名指ししておらず、逸話自体が創作の可能性もあるものです。マリー・アントワネットに結びつけられたのは、彼女の死から半世紀ほど経ってからのこと。『告白』の該当部分が書かれた頃、彼女はまだ十代にも達していません。
「お菓子」ではなく「ブリオッシュ」
原文は Qu'ils mangent de la brioche。brioche はバターと卵を加えた贅沢なパンで、英語では慣習的に「cake」と訳されてきました。つまり有名なあのセリフは、最初から「パンがないなら菓子パンを食べればいい」でした。
[余談:信長も言っていない。しかも合ってもいない]
「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」の初出は江戸後期の随筆『甲子夜話』。信長の死から240年後です。
著者の松浦静山は三句について「仮托に出る者ならん」——誰かが仮に本人に託して作ったものだろう、と自分で書き添えています。ただし続けてこうも書いた。「其人の情実に能く恊へり」。その人の実情によく合っている、と。
合っていません。
信長は石山本願寺と11年戦い、家康との同盟を20年維持し、松永久秀の裏切りを一度は赦しています。短気な人間の記録ではない。
では静山は何と照らして「合っている」と判定したのか。
1821年の江戸に流通していた信長像とです。虚構の句を、虚構の像に照らして、合格を出した。史料は一度も参照されていない。
「あの人ならそう言いそう」
——そう感じるとき、私たちが照らしているのも、たぶん相手ではありません。腹を立てているときは、とくに。
目次の中に紅茶がいます
目次を見ると、Wonder Herbとの接点が3つあります。
- クリームパン/実験2「クリームパンと紅茶のペアリング。あえてティーバッグで」
- シナモンロール/実験1「いろいろなスパイスやハーブでトーストを作る」
- スコーン/レシピ1「ティーケーキ」
ドーナツの章はコーヒー(カフェファソン岡内賢治氏)とのペアリングに充てられている一方、クリームパンには紅茶が割り当てられています。
注意点
巻末のパン屋情報は2016年12月現在のものです。
現行のガイドとしてではなく、あの頃の東京のパン地図としてお読みください
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